まさかWBCがこれ程面白いシリーズになるとは思っていなかったが、キューバの監督も試合後言っていたように、「お金や個人のためではなく、純粋に国のために戦うことは本当に偉大」なことだった。誤審問題に火をつけられ、波乱に救われ、最後にはチームの気持ちが一つとなって日本野球の技術と誇りを満天下に示した。全ての選手が素晴らしい活躍をし、全ての選手が名場面を作って、日本に最高の試合と最高の結果をもたらした。個人的に一番声が出たのはやはり準決勝韓国戦での福留の2ランだが、同じく韓国戦でニ塁にヘッドスライディングした後、ベースをドンと叩いた松中の姿にも胸が熱くなった。恩師のために、チームのために、石にかじりついてでもヒットを打ちたい、という気持ちがそのまま行為に出ていて、敵味方問わずスポーツにおけるああいうシーンは本当に美しい。決勝で骨折することも厭わず本塁に腕から飛び込み、試合後は「早く明日になって、早くボールを握りたい」と爽やかに話した川崎、「このシリーズで選手としてつぶれてもいい」と熱い胸の内を明かしたイチロー、所属するチームの方針を蹴ってまで駆けつけた大塚、多村のフェンス際の捕球、西岡のプッシュバント、上原・松坂の素晴らしいピッチング、そのどれもが心に響いた。やはりそれは彼等が個人ではなく、もっと大きな何かを背負って戦っていたからだろう。ナショナルチーム万歳!

 3年後はルールが改正されて、もっと色々な国との試合が見られるようになるといいと思う。球数制限ってのもどうなんだ。ともかく素晴らしい試合を見ることができて、本当に感動した。この余勢をかって、ドバイワールドカップも「向こう30年日本競馬に手は出せない」ぐらいの結果になるといいのに。アドマイヤメインに武とか言ってたけど、今週は武さんいないんだったな。頑張ってください。あとシンボリグランが過剰に人気しすぎるような気がしてきたので、早くもサラブレG1予想に選んだことを後悔。このメンツだとむしろプリサイスマシーンが岩田ってだけで勝ったりしそう。アンカツ&ビリーヴの再現が…。