日曜日の予想

・東京11R 安田記念
アルマダ
エイシンドーバー
△グッドババ
スーパーホーネット
△ジョリーダンス
ブリッシュラック
 
 「今年の香港チャンピオンズマイルの内容は非常に優秀で、十分安田記念に敷衍できるものである」という5日のエントリでの検討通り、今年の香港馬は軽視できない。ピークを過ぎた感のある3着ブリッシュラックはともかく、1着グッドババ・2着アルマダに関しては十分ここで勝負に加われる能力の持ち主と判断していいだろう。後はどちらを重視するかなので、「外国馬は人気で消し、人気薄で買い」というセオリーにのっとってアルマダ…というと単純過ぎるので、もう少し見解を述べる。


 まずは脚質的なもの。5連勝をいずれも後方待機から直線大外に出して一気差しという極端な戦法で上げているグッドババに対し、アルマダの方は好位から抜け出すような競馬を得意としていて、今回陣営も「4〜5番手からの競馬になるだろう」と先行策を示唆。外が伸びない今年の東京の馬場状態を考えると、「道中速い流れを好位で受け、最後に踏ん張る」という今年の安田記念好走馬のイメージに合致するのはアルマダの方。


 第二に騎手。アルマダの鞍上はホワイト騎手だが、今日の鎌倉ステークスでフィールドオアシスを早めに追い出し、一貫した脚を使わせたのを見て「やられた」と思った。それ以外のレースを見てもかなり前に意識がある騎手だなということを感じさせるし、実際この騎手が用いる戦法はほとんどが先行。アンブロワーズ、インディジェナス、オリエンタルエクスプレスと日本のG1で三度馬券になっている騎手だが、やはり全てが先行策。当然今回もホワイトの意識は前に向いているだろうし、そうなると揉まれず先行できるこの外枠というのはかえって好都合かもしれない。


 対するグッドババのドゥルーズ騎手は、日本での競馬も初めてなら、明日レースに騎乗するのも安田記念が初めて。手の内に入れている馬だけに、グッドババらしい後方待機の競馬を選択するだろうが、安田記念でくる追い込み馬というのは、大抵外差しの効く馬場で外枠からというケースが多く(それも中弛みの瞬発力型ではなく、締まった流れで底力を示しているタイプ)、今年の馬場で内枠から追い込むというのは相当厳しいのではないか。香港とは違いそう簡単に大外にふるわけにはいかない多頭数のレースというのも不安なら、外に出したところで外は伸びない。そして安田記念前にその感触を確かめられない騎手。「世界最強マイラー」と持ち上げられているが、これで人気になっているのはかなり危ない気がする。グッドババの末脚を世界最強と信じるドゥルーズ騎手だからこそ、馬を信頼した結果墓穴を掘ってしまうということがありうるのではないか。


 純粋な馬の力だけで判断するなら前走見てもグッドババ>アルマダなのだが、今年の安田記念の流れに合致したタイプはアルマダではないか。脚質的なリスクと、人気面の妙味を考慮しても、ここはアルマダを買ってみたい舞台。今年のチャンピオンズマイルの内容から、アルマダが日本の馬場で普通に走れば1.32.5程度のタイムなら十分対応できるというのは過去の前例から判断できるので、時計的な不安はないと言えるし(そもそも今年は時計が掛かっているので速い走破時計はいらないだろう)、あとは初の海外遠征というハードルを馬がクリアーできるか否か。まぁそのハードルが一番高いということが明らかだからこそ、この人気なんだけれど…。しかし日本勢に今年の馬場で行われる安田記念のイメージに最も合う、まともな「先行底力タイプ」の馬がいない以上、今回は国を裏切ってアルマダに期待を寄せることにする。血統的にも安田記念で強いノーザンダンサー系。


 相手といってもあまり「これ!」という相手がいないので、一応強弱つけずにこの辺には流しますよという印で。ウオッカは前回に「もう全盛期のパフォーマンスは望めない」と書いてしまったので、ここで手の平返して期待するのもなんだかなということで結局切り。とりあえずダグラス・ホワイト@アルマダの単で勝負!