ニシノタカラヅカラッシュライフという有力馬2頭の故障で、一気に混沌としてきた阪神ジュベ。アルリーングボイスにしてもフサイチパンドラにしても能力はそれなりに高いんだろうが、絶対的な信頼を置けるかというと置けないし、なんだかタムロチェリーの年みたいなことになりそうな気がしてきた。武豊がこのレースできたことってヤマニンパラダイス以外ないんじゃなかったっけ。朝日杯は未勝利だし、2歳G1にはどうも縁が薄い人みたいだ。今年はもう異常なぐらい勝ちまくりだし、有馬もどうせもっていくんだろうし、ここは譲っとくべきでしょう武さん。武さんはこんな隙間のG1まで容赦なく持っていくほど非情な人ではないはず!アルリーングボイス慈愛溢れる3着。というのは冗談でも、まぁファンタジーSと阪神JFの連続好走は難しいというのは常識だし、ピースオブワールドラインクラフトばりに能力が抜きん出ているとも思わないので、人気面を考慮しても消しで。直前の調教も軽すぎる。穴馬として注目しているのは、同じ急坂コースの中山マイルの持ち時計1.34.8が素直に速いアサヒライジング阪神JFというと速いペースになりがちだが、タメて逃げるよりも速いラップ(11秒台)を刻み続けた方が強い競馬ができそうな馬だし、そういう持続力のある先行馬が阪神1600という舞台では強い。例えばテイエムオーシャン

 

テイエムオーシャン 阪神3歳牝馬ステークス 3-2-2
12.6-11.4-11.5-11.7-11.9-12.0-11.7-11.8  1.34.6


テイエムオーシャン 桜花賞 2-2-2
12.4-11.3-11.7-12.3-11.8-11.4-11.4-12.1  1.34.4

 

 対してアサヒライジングの未勝利戦は1.34.8(12.6-11.6-11.6-11.7-11.9-11.3-11.6-12.5)。4角で仕掛けて最後苦しくなっているあたりテイエムオーシャン級とは言えないが、速い流れからの我慢比べに適正がありそうな内容。スローに落とした前走の東京芝1400ではパフォーマンスを下げたように、斬れ味勝負になったら全く通用しないと思うが、阪神JFというレースの性質上、スローから上がり34秒台の決着というのは考えにくい。「斬れないがバテない先行馬」を買うのは理に適った選択と言っていいはず。…ただロイヤルタッチ産駒とコバジュンが果たしてG1を勝つのだろうかというと…うーん。陣営が「ハナにこだわる馬ではないが、小細工せずに行った方がいいかもしれない」と言っているのには期待が持てるところだが。あと微妙に気になるのはベストストーリー。アイスドールはどうなんかなぁ。前走で速い上がりの決着に適正を示しすぎたような気もするのだけれど。シークレットコードは前走の一戦だけで阪神マイルへの適正云々は言えないが、かなり能力は感じた。東京向きのような感じはするが、藤田だし勝っても驚けないか。グレイスティアラは前走ダート戦じゃなければ…勝春じゃなければ…。