低レベルのスプリントG1とスローペースの桜花賞を除き、今年のこれまでのG1戦は「厳しい流れで非サンデー系の渋太さが生きる」という結末。ダービーも当然ヴィクトリー・サンツェッペリンが引っ張る速い流れになるだろうし、皐月賞の結果を踏まえた「前は残せない」という騎手心理も働きそうで、それを思うとやはり買いたいのは「非サンデーの血を持つ持久力型の差し馬」ということに。とりあえず「非サンデー」という点だけに注目すると、今年のメンバーでサンデーの血を持っていないのはヴィクトリー・ウオッカゴールドアグリサンツェッペリンタスカータソルテナムラマースヒラボクロイヤルフライングアップル・プラテアード・ローレルゲレイロ。ヴィクトリー、サンツェッペリンは「今から買ってもな」という感じなので外し(ヴィクトリーは人気馬なのであえて抽出することもない)、前走マイルで一気の距離延長が不安のローレルゲレイロゴールドアグリも外し、プラテアードは流石に足りなさそうなので外し、ヒラボクロイヤルタスカータソルテは前哨戦を勝ってはいるものの大したインパクトも受けなかったので外し、残るはウオッカフライングアップルナムラマースウオッカはこれまでのレースがスピードに勝ちすぎてるような感じだけれど、阪神JFからこっち、牡馬をも凌ぐ圧倒的なパフォーマンスを見せてきたのは確かなところで、条件は相当キツいものの、抜けた馬のいない今年の牡馬陣なら一気に粉砕でも驚けないやも。正直ホウオーの頭にもヴィクトリーの頭にもピンときていないのが現状なので、他の馬で「ありそうな結末」を考えた時に、牡牝問わずこの世代でトップクラスのパフォーマンスをすでに示しているウオッカの戴冠というのは案外ありえるのかなと。この馬を真っ先に切る人が多いようなら、逆張りで半世紀に一度あるかないかのドラマに期待してみるのも面白いかもしれない。人気次第。

 

 ローブデコルテがオークスを勝ったことを考えると、同じ○外でナスルーラ系のフライングアップルはちょっと臭い気もする。東スポ杯・共同通信杯とホウオーと大して差のないレースをしてきた馬であり、忘れた頃に横典の2着というのもこれまで何度となく見てきた光景。ただやはり破壊力には欠けるし、純粋な能力なら最後に残ったナムラマースの方が上だろう。皐月賞はまるでレースに参加できなかったし、着順ほどの惨敗感はない。チーフベアハートで長距離への適正もありそうだし、「凡走後で人気が下がった時に買い」はダンチヒのリズムでもある。レースの流れも持久力型の差し馬に向きそうだし、あぁ、買いたいなぁナムラマース、頭はないだろうけど…。「あえて」ウオッカというのも面白いけど、オッズのことを考えるとナムラから入ってしまいそう。