バフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵


バフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵


 世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェット警句集を読んだ。株式投資に対する哲学というのは、馬券哲学にも応用が効きそうだ。もしバフェットが馬券を買ったらこういうことを言うのではないか…と想像して本文を少しいじってみる。


ほとんどの人はみんなが注目している馬に注目する。しかし、注目すべきは誰にも注目されていない馬だ。人気馬を買って高利益にありつくことは決してない。

 賢明な投資家は人気馬と過熱気味のオッズを嫌う。多くの場合、話題の馬に群がってくる有象無象が、考えられないほどのオッズをつけてしまうからだ。もしも馬券で儲けたいと思うなら、実力馬の人気がなくなったときを狙うとよい。穴馬をこよなく愛するウォーレンは、能力のある馬に目をつけておき、適正なオッズまで落ちてきたら、すぐさまその馬の馬券にぶち込むことにしている。


リスクとは、自分の行動に対する無知から生じる

 穴馬探しという名のゲームに参加する際、その馬の好走条件を見極める眼力を持っていなければ、あなたは大きなリスクを抱え込むことになる。金を払ってから「過剰人気だ」と気付いても後の祭りだ。リスクを取り去る唯一の方法は、穴馬をきちんと理解することである。ここでウォーレンの言葉を引用しよう。


「私は馬券を買う前に、必ず購入理由を紙に過剰書きにする。もちろん判断が間違っている場合もあるが、少なくとも『なぜ自分は今日アサカディフィートに320万円を投資するのか…』という質問の答えを知る事が出来る。答えを見つけられないなら、馬券を買うべきではない。ちゃんと答えを見つけられたなら、そして同じような穴馬を何頭か見つけられたなら、きっと君は大金持ちになれる」


 質問は私たちに思考を迫り、答えは私たちが行動すべきか否かを教えてくれる。この手法を通じて身につくのは、正しい穴馬の見つけ方ではない。正しい質問に対して正しい答えが返されたかどうかを見極める力である。


我々は決して後ろを振り向かない。我々の頭に思い浮かぶのは、多くのものが待ち受けている未来だけである。ああしておけばよかったとくよくよ考えても、過去を変えられるわけではない。あなたは前を向いて生きるしかないのだ

 人生でもビジネスでも競馬でも、ウォーレンは後悔というものをあまりしてこなかった。競馬の世界では、買い損ねた馬が好走するなど、絶好の投資機会を逃すことは日常茶飯事である。競馬の世界では、毎週毎週、新たな投資機会が山のように生まれている。だから、必要な教訓を学び取ったあとは、いつまでもミスにこだわっていてはいけない。あなたがすべきなのは、学び取った教訓を今日の問題に適用することだ。予想ゲームを戦う中では、絶好の機会を見逃すという失敗は無数に起こりうるが、こういう不作為のミスはあなたの懐をまったく痛めない。むしろあなたが注意するべきなのは、自ら行動を起こした際の作為のミスだ。この作為のミスを発見するためには、過去ではなく未来へ視線を向けておく必要がある。


イデアを自分で理解しているなら、他人にも理解できるように説明できるはずだ

 ウォーレンは馬券を買う前に、自分が買う馬のことを本当に理解しているかどうかを、独自の手法を用いてテストする。それは、他人に説明してみるというものだ。他人にうまく説明できない場合は、自分で理解していないという意味だから不合格。彼は理解していない馬には決して投資を行わない。あなたもこの姿勢を見習うべきである。馬券に対するアイデアをどう表現しようかと悪戦苦闘すればするほど、対象についての深い理解が必要となる。この傾向は投資家自身にプラスの影響をもたらすだろう。なぜなら、馬券のアイデアを説明する際に、詳しい事前調査を迫られるからだ。説明できないなら手を出すな、ウォーレンのルールは単純極まりない。


過去の歴史がゲームの決め手なら、世界一の金持ちになるのは図書館員のはずだ

 将来何が起こりうるかを理解したいとき、競馬の歴史を理解しておくことは重要だが、いくら過去に精通していても、実際に何がいつ起こるかは予知できない。これを可能にするものがあるとすれば、投資家の鋭い洞察力だろう。



 うーん、タメになる。競馬に応用できそうな格言集みたいなのを作ったら面白いかもしれないなぁ。